からだの不調

頑固な肩こり対策はこれ一択!「耳と肩の距離をあける」エクササイズ5選

からだの不調

この記事では、専業主婦のKさんが肩こりエクササイズで辛さが和らいだ方法を書きます。Kさんは小柄でぽっちゃりさん。3人の育ち盛りの男子たちに毎日食事を作っています。肩こりがなく家事がこなせるようになったらいいのに、、、と嘆いていらっしゃいました。

Kさんの頑固な肩こりの原因

Kさんの姿勢を元に肩こりを和らげるにはどうしたいいか?考察をしました。

特徴的なのは、耳と肩の距離が近いことです。肩がすくむと、肩の筋肉も縮んでかたくなり、辛いと感じます。肩こりの方はかなりの確率で耳と肩の距離が近いです。

Kさんの場合、台所に立つ時間が長く、朝昼夜の調理で6時間ほど。包丁を持つ動作で、お腹の筋肉がないと、肩で持ち上げようとします。6時間ずっと肩に力がはいっていることが予想できました。

また、ご自宅で内職としてシールはりをされていることから、肩が前に入り、背中が丸くなっていました。背中が丸くなると、腕が内側にはいって、肩で腕を支えるようになるので(本来は肩甲骨で支えます)肩こりを引き起こします。

ソファでテレビを見ることが多いとのことから、腰が丸くなり、つられて背中も丸くなり、肩こりにつながっていました。

Kさんは運動習慣がないので、全体的にアウターマッスルに力をいれて体を支えている印象でした。不良姿勢をとっても、インナーマッスルが使えていたら、少しほぐすだけで辛さを和らげることができます。

Kさんのための肩こり緩和エクササイズ

Kさんの姿勢の考察から、エクササイズを検討しました。目的は、肩甲骨や肩をしっかりと動かして、肩甲骨や肩を正しい位置に戻すことに集中しました。

肩回りのほぐし

まずは、肩甲骨の内側、外側、上、下をまんべんなくほぐします。姿勢が前かがみになって、背中が丸くなっている人は、肩甲骨回りが背中に張り付くようにかたくなっています。

硬いままだと正しい位置に戻せないので、丁寧に緩めていきます。テニスボールを肩甲骨に沿って動かします。骨のきわきわに当てるのがポイントです。

肩甲骨の位置を戻す

肩甲骨の正しい位置は、下に下がり、真ん中に寄った状態です。日常生活では、ほとんどの動作が上に上がり、外に開くという真逆に動きます。こまめに正しい位置に戻します。

肘を脇につけて、横に開いていきます。肩甲骨の位置により、開き具合が変わってきます。理想は180度ひらくことですが、ほとんどの人ができません。Kさんも最初は45度くらいしか開きませんでした。

背中を真ん中に寄せる

成人女性の場合、背骨と肩甲骨の間は人差し指と中指2本(約3センチ)が入るくらいです。多くのかたは薬指まで入るくらい開いています。開いているということは、背中が丸くなり、肩甲骨の位置もずれています。

修正のためのエクササイズでは、タオルを使います。肩幅に逆手で持って、肩甲骨を寄せて、腕を上にあげます。この時の注意点として、肩と耳がすくまないようにします。肩と耳はできるかぎり離して、手を遠くに投げ出すように上にあげます。

脇の下を使う

肩甲骨の下にくっついている筋肉(脇の下で、体温計を挟んだ時きゅっとなる筋肉)を供することで、正しい位置になります。

前鋸筋と言われるこの筋肉は最初は意識するのが難しいので、タオルを脇に挟み、胴体に寄せるところからスタートします。

Kさんも最初は肩に力が入って、前鋸筋だけに力をいれることができませんでした。ピンポイントでトレーニングをしていると、どこが使えていて、どこが使えていないか?が見えてきます。脇の下に力が入らない場合、肩を使って動作します。これも肩こりを引き起こす原因となります。

腕の前をほぐす

肩甲骨が内側に倒れてしまう原因として、腕の前のコリがあります。パソコンや料理などほとんどの日常動作は前に向かって行います。Kさんの腕の前も硬くなっていました。さらに捻れを伴うこともあります。パソコンのマウスや、包丁を握る時、手首が内側に入るので、つられて腕全体も捻れます。

うつ伏せで腕の前にボールを置いて、横に動かします。腕の前の筋肉がほぐれると、腕全体が軽く感じます。

日常生活での注意点

Kさんの場合、家にいる時間が長いので、普段の姿勢が大切です。こまめに自分のからだを手入れできるように指導しました。

家事の合間にストレッチをする

食器を洗う、洗濯物を干す、掃除をするなど家事の区切りごとに肩甲骨を元に位置に戻すように意識をしてもらいました。手を組んで大きく回します。立ったままでも、座ったままでもできます。

一旦、肩甲骨の正しい位置を覚えたら、忘れないようにすることも、エクササイズと同じくらい大切です。

スマホを見る姿勢に注意する

スマホを見るときに、首が前に出ることも肩こりの原因となるので、画面は目線の高さにして、下を向かないようにしました。

首の位置を覚えるには、あごの下にこぶし1個分の空間をとって、手であごを後ろに押します。そのまま斜め45度に後頭部を引っ張ります。お腹が縦に伸びた感じと、頭が軽く感じられる位置が首の正しい位置になります。

同じ方向ばかり向かないようにする

無意識のうちに向きやすい方向があって、Kさんの場合は左向きでした。ダイニングテーブルからテレビを見る方向は左、子供たちの席も左、バスや乗り物に乗ったときも無意識に左に窓がある席を選んでいました。

わかりやすいのは寝るときです。左を下にして寝ることが多くなっていたので、まっすぐか右にも向くように話しました。

一日に何回も繰り返すことで、骨の位置が変わってしまうので、左右バランスよく向くようにアドバイスしました。

まとめ

Kさんには、肩と耳の距離を開けることを徹底していただき、

  • 肩回りのほぐし
  • 肩甲骨の位置を正しい位置に戻す
  • 背中を真ん中に寄せる
  • 脇の下を使う
  • 腕の前をほぐす

エクササイズを実施し、さらに日常生活で気を付けていただくこととして

  • 家事の合間にストレッチする
  • スマホを見るとき首が前に出ないようにする
  • 同じ方向ばかりを向かないようにする

ことを徹底した結果、辛かった肩こりがだんだん軽減し、一日中家事をこなしても肩の重だるさを感じなくなって、家事がはかどるようになったと喜んでいました。肩と耳の距離を開けるようにしたら、首まわりもすっきりしてきたそうです。

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