からだの不調

下腹ぽっこりから平らなお腹になるための考え方とエクササイズ4選

からだの不調

この記事では、Tさんが下腹ぽっこりから平らなお腹になるまでに実施したことを書いています。Tさんは国内外の企業向けに人事コンサルをされているスーパーウーマンです。40歳を過ぎた頃から下腹ぽっこりが目立つようになったとお悩みでした。

Tさんの下腹ポッコリの原因

姿勢や日常での過ごし方を伺いながらぽっこりお腹の原因を考察しました。

Tさんは20代の頃からバリバリとお仕事をされていて、コロナで在宅になるまでハイヒールを履いて動いていました。ハイヒールはあの小さな面積の中に指を畳んで履くので、足指を使わず足裏全体でペタペタと歩くクセがつきます。

ハイヒール生活が長いと、足指を使って歩くことが苦手になり、足首を使って前に進むことも苦手になります。結果、下半身の筋肉が使えず(足指と足首を使ってはじめて下半身の筋肉にスイッチが入ります)、骨盤を正しい位置に保つことが難しくなります。

ハイヒールの弊害は他にもあって、股関節が硬くなってしまうことです。正しい歩行はしっかりと足指と足首を使って歩くと、股関節も使いながら前進します。ヒールを履くことで地面をとらえきれず、股関節をあまり動かすことなく歩くクセがついてしまいます。

股関節もまた、骨盤を正しい位置に保持するのに、大切な箇所なので、硬くなると機能が十分に果たせなくなります。股関節が使えないと、内ももも使いにくくなります。股関節と内ももはセットで使われるからです。

Tさんは、足指、足首、股関節、内ももの機能低下から胸を張って、肋骨を開いて立つ癖もついていました。本来は肋骨は開かず、閉じたまま立つことで安定して立てます。足先からの骨の歪みが上半身にも影響していると判断しました。

Tさんのための下腹ぽっこりから平らなお腹になるエクササイズ

Tさんのエクササイズは、骨盤の土台作りを目標にしました。

足指と足首を動かす

Tさんに最初にやってほしいのは、なんといっても足指と足首のエクササイズです。動かしにくいことを予想していました。Tさんも「動かすたびにつるので、おそるおそるやっています。」と話してくださいました。苦手な箇所ほど避けてしまいがちですが、Tさんは足指、足首の重要性をご理解くださり、真摯に取り組まれました。

膝を伸ばし、足指を横に広げ(このとき、足指が反り返らないことに気を付けて)そのまま前に倒します。足首と足の甲が平行になるのが理想です。

倒しきったら遠くのものを掴むように足指をまげて戻ってきます。この動作を20回くらい繰り返します。

立った時に床をしっかりと掴めている感じがすれば成功です。

股関節をまんべんなく動かす

股関節は前後、左右、内捻じり、外捻じりと6方向に動きます。Tさんの場合、苦手な外捻じりの動きを中心に取り組みました。

横向きにねて、膝の角度は90度。足先はくっつけたまま膝を開きます。この時、膝を意識せず、お尻起点で膝を開くようにすると、お尻の横あたりが痛くなってきます。エクササイズのあと立ち上がると、お尻が真ん中にきゅっと寄る感覚があれば成功です。

内ももに力が入るようにする

内ももに力をいれることも、Tさんにとっては苦手な箇所です。常に体重を体の外側にかけるくせがあるので、内ももを強化することで体重を内側に戻すことを目標としました。

仰向けになり、片足をあげて、足首を内側に倒します。そのまま足をクロスするように動かします。段々と内ももがだるくなってきたら成功です。

胸を張らずお腹を伸ばす

きれいな姿勢を作ろうとして、胸を張ろうとすると、腰を反らせてしまいます。この場合、正しい立ち方ではありません。本来は、鎖骨の先端の骨を上に向けるようにすると、背中の上半分が反って、お腹は縦に伸びています。この状態がお腹を使って立てていることになります。

壁に沿って立ち、背中を壁にくっつけて胸に呼吸をいれます。胸の位置を落とさないように、お腹の空気を吐き切ります。この呼吸を何度か繰り返すとお腹を使って立つ感覚がわかってきます。

何気なくやってしまう下腹がポッコリするNG習慣

ぽっこりお腹を平らにするには、日常の意識がとても大切です。せっかくトレーニングしてもNGの習慣を続けると元の戻ってしまうからです。

Tさんは在宅でお仕事をされる時間が多いとのこと。まず気になったのは、机と椅子の高さです。机に対して肘が90度、椅子に座ったとき膝が90度の位置を作るようアドバイスしました。その上でモニターの高さはあごの下90度で目線が真っすぐ向かう位置です。

また、お尻の骨(座骨)は左右に傾くことなく、平行に座ります。どちらかに偏ると骨盤が歪み、お腹がつぶれてしまいます。この姿勢で座ったとき、お腹を使い、腰に頼らず、下腹が太もも方向に乗っかることなく座れています。

意外な盲点は、キッチンや洗面台に寄りかかって、調理したり、洗顔をすることです。このとき、お腹の力は抜け切り、からだを太ももの前で支え、下腹は太ももに乗ってしまいます。まさに下腹ポッコリのシルエットになってしまうのです。

Tさんに「調理台に寄りかかって作業していないですか?」伺うと「先生!なんでわかるんですか?」と驚かれました。姿勢から日常生活も想像がつくので、アドバイスも的確になります。

まとめ

Tさんのぽっこりお腹対策として、骨盤の土台作りを目標に以下のエクササイズを実施しました。

  • 足指と足首を動かす
  • 股関節をまんべんなく動かす
  • 内ももに力が入るようにする
  • 胸を張らずお腹を伸ばす

加えて、下腹ぽっこりを防ぐために毎日の生活で気を付けて欲しいこととして、以下をアドバイスしました。

  • 机と椅子の高さを合わせる
  • キッチンや洗面台に寄りかからない
  • 両方のお尻で座る

Tさんは多忙にも関わらず、隙間時間を見つけてはエクササイズに取り組み、NG行動を頭に入れて過ごされました。1年が経った頃には、下腹はすっかり平らになり「久しぶりに会う友人に、姿勢がすごく変わったね!お腹周りがすっきりしたんじゃない?何やったの?」と聞かれるほどになったと報告を受けました。

 

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