ニュース

熊出没が急増!岩手・北上市の死亡事件から見る危険エリアと対策7選

ニュース

2024年7月、岩手県北上市和賀町山口で81歳の女性がクマに襲われて死亡するという痛ましい事件が起きました。

しかも、それから3日後には、近くの小屋の壁に引っかき傷が発見され、クマの新たな被害が出ています。

現場周辺では、5月からクマの目撃が相次いでおり、今回の死亡事故を受けて警察や地元自治体が警戒を強化しています。

ニュースでは「高齢女性が散歩中に襲われた」とされていますが、なぜクマは人を襲うのか、どんな人が狙われやすいのか、知っておくことが大切です。

クマに襲われやすい人の特徴とは?

クマに襲われる人には共通する行動パターンや服装の傾向があります。

◆単独で行動している人

熊におそわれやすい:単独で行動している人

熊におそわれやすい:単独で行動している人

1人で山や農道を歩く人は、クマに気づかれにくく、鉢合わせしやすくなります。
複数人だと音も出てクマも避けることが多いです。

◆ 音を立てずに歩いている人

熊に襲われやすい:音を立てずに歩いている人

熊に襲われやすい:音を立てずに歩いている人

クマは聴覚が鋭く、人の気配がすると距離を取ります。鈴やラジオなどで音を出すと、クマがこちらに気づいてくれます。

◆ 食べ物や匂いの強い物を持っている人

熊に襲われやすい:食べ物や匂いの強い物を持っている人

熊に襲われやすい:食べ物や匂いの強い物を持っている人

リュックにおにぎりやスナックを入れたままだったり、香水をつけていたりすると、クマの鋭い嗅覚で引き寄せられることがあります。

◆ 黒や紺の服を着ている人

熊に襲われやすい:黒や紺の服を着ている人

熊に襲われやすい:黒や紺の服を着ている人

黒っぽい服はクマの視界では「動物や敵」に見えることがあります。赤やオレンジなど明るい色の服が安心です。

クマに狙われやすい条件:服装・時間・行動パターン別に解説

クマが活発に動く時間帯や、服装、行動パターンにも注意が必要です。

◆ 時間帯:早朝と夕方は要注意

時間帯:早朝と夕方は要注意

時間帯:早朝と夕方は要注意

クマは夜行性や薄明薄暮性といって、日の出前後や夕暮れ時に活発になります。
朝4〜7時、夕方16〜19時の散歩や作業は控えるのが安全です。

◆ 行動:静かで無警戒な動きは危険

行動:静かで無警戒な動きは危険

行動:静かで無警戒な動きは危険

森や畑の近くでは、音を出しながら歩くのが基本。静かに歩いていると、クマと出会い頭になる危険があります。

◆ 服装:明るい色を選ぼう

服装:明るい色を選ぼう

服装:明るい色を選ぼう

赤・黄色・オレンジなどの服は視認性も高く、クマに「これは人間だ」と認識されやすくなります。

クマが人家に近づく理由と接近パターン

近年、クマが山から降りて人家近くまで来るケースが増えています。その背景には、いくつかの理由があります。

◆ 食べ物を求めて
人家のごみ、生ごみ、畑の果物などにひかれてクマが寄ってくることがあります。
特に、人間の食べ物を一度味わったクマは、それを「覚えてしまう」ので危険です。

◆ 人馴れしたクマ
最近では、人の近くでも逃げずにふつうに歩いている「人慣れクマ」もいます。
これは、過去に人と接触しても危険がないと学習してしまった個体です。

◆ 山のエサ不足
ドングリなど自然のエサが不作だと、クマは必然的に人里へと降りてきます。

全国でも相次ぐ住宅侵入:クマ被害の事例と傾向

岩手県だけでなく、長野県、秋田県、北海道など、全国各地でクマが住宅に侵入する事件が報告されています。

長野県:庭の果樹を食べにクマが毎晩出没

秋田県:住宅の窓を破って冷蔵庫を荒らす

北海道:農家の作物を狙って倉庫に侵入

どのケースも共通しているのは、「クマが人間の食べ物の味を覚えてしまった」こと。
一度味を覚えると、警戒せずに何度も同じ場所に現れるようになります。

クマと共存するには?住民ができる現実的な対策

被害を防ぐためには、クマと距離を取る努力が必要です。

◆ゴミ・生ごみは密閉して出す

ゴミ・生ごみは密閉して出す

ゴミ・生ごみは密閉して出す

匂いの強いものは必ず蓋つきの容器へ。外に放置しないことが基本です。

◆ 音を出して存在を知らせる

音を出して存在を知らせる

音を出して存在を知らせる

散歩や畑仕事でも、鈴やラジオ、声かけでクマに「ここに人がいるよ」と伝えましょう。

◆ クマの痕跡を見たら報告

クマの痕跡を見たら報告

クマの痕跡を見たら報告

足跡、フン、木に爪痕などを見つけたら、すぐ自治体か警察に連絡を。個人判断は危険です。

クマが出没しやすい県はどこですか?

日本全国でクマの出没が報告されていますが、とくに多いのが以下の地域です。

順位 都道府県 主な出没地
1位 秋田県 山間部〜市街地
2位 北海道 道央・道南の山林部
3位 岩手県 北上・花巻・遠野エリア
4位 新潟県 上越・中越地方の山間部
5位 福島県 中通り・会津地域

これらの県では、山林と人家の距離が近く、山の食べ物が不足する時期になると人里に降りてくるクマが増えます。

また、北海道のクマはヒグマ、それ以外の地域では主にツキノワグマです。

クマが出没しない県はどこですか?

意外に思うかもしれませんが、クマがまったく出没しない県も存在します。

◆ 出没報告がない・極めて少ない県

・東京(23区):都市化が進み山林がほとんどない
・大阪府:都市部中心、山との距離がある
・奈良県(市街地):森林はあるがクマの定着なし
・香川県・徳島県・愛媛県:四国の一部地域はクマがいない・
・沖縄県:もともとクマの生息なし

こうした地域では、クマの生息に適した山林がないことや、都市開発によって生息域が失われていることが理由です。

九州にはなぜクマがいないのか?

かつては九州にもクマがいました。しかし現在、ツキノワグマは絶滅したとされています。

◆ 九州のクマ絶滅の理由
・明治〜昭和初期にかけて乱獲・駆除が進んだ
・森林開発や農地開拓により生息域が消失
・分布が孤立していたため、再定着できなかった

とくに熊本県や大分県では過去に目撃情報もありましたが、1970年代以降は公式な確認がなく、現在は「絶滅種」扱いです。

そのため、九州には野生のクマは存在していません。

よくある質問(FAQs)

Q1. クマは人を見ると必ず襲ってきますか?

クマは人を見ると必ず襲ってきますか?

クマは人を見ると必ず襲ってきますか?

→ いいえ。クマは基本的に人を避ける習性があります。ただし、突然出くわしたり、子グマを守ろうとした場合は攻撃に転じることがあります。

Q2. クマに遭遇したらどうすればいい?

クマに遭遇したらどうすればいい?

クマに遭遇したらどうすればいい?

→ 慌てて走らず、ゆっくりと後退しながら距離をとりましょう。刺激すると攻撃される可能性があります。

Q3. 音を出していればクマと遭遇しませんか?

音を出していればクマと遭遇しませんか?

音を出していればクマと遭遇しませんか?

→ 遭遇率は下がりますが、100%ではありません。風向きや地形によってはクマが音に気づかないこともあります。

Q4. クマよけスプレーって本当に効くの?

クマよけスプレーって本当に効くの?

クマよけスプレーって本当に効くの?

→ 効果がありますが、使い方を誤ると逆効果になることも。携帯するだけでなく、使い方を学んでおくと安心です。

Q5. 家の庭にクマが現れたらどうすればいいですか?

家の庭にクマが現れたらどうすればいいですか?

家の庭にクマが現れたらどうすればいいですか?

→ 絶対に近づかず、すぐに警察または自治体に連絡してください。物音や光で追い払おうとすると逆効果になることがあります。

Q6. クマは夜も活動しますか?

クマは夜も活動しますか?

クマは夜も活動しますか?

→ 活動します。特に人の活動が減る夜間は、街中にも出没することがあります。防犯カメラに夜中の住宅周辺を歩くクマが映ることも増えています。

Q7. クマが人家に来るようになったのは最近ですか?

クマが人家に来るようになったのは最近ですか?

クマが人家に来るようになったのは最近ですか?

→ はい。近年は山の食料不足や人里の便利さを学習した「慣れたクマ」が増え、人家に近づくケースが急増しています。

Q8. 熊鈴をつけていても襲われることはある?

熊鈴をつけていても襲われることはある?

熊鈴をつけていても襲われることはある?

→ 完全に防げるわけではありませんが、つけていないよりは遭遇率が下がります。音量の大きいものを選びましょう。

Q9. 子グマを見つけたらどうする?

子グマを見つけたらどうする?

子グマを見つけたらどうする?

絶対に近づかないこと。近くに親グマがいる可能性が高く、最も危険なパターンです。

Q10. クマは冬は出てこないの?

クマは冬は出てこないの?

クマは冬は出てこないの?

→ 冬眠しますが、暖冬や環境変化で冬でも出没するケースもあります。年中注意が必要です。

まとめ:クマ被害を防ぐには「知ること」と「備えること」

今回の岩手県北上市の死亡事件を通して見えてきたのは、「クマはどこにでも現れる可能性がある」という事実です。

出没しやすい地域や時間帯、狙われやすい行動や服装などを知っておくだけで、被害に遭うリスクはぐっと下がります。

そしてなにより大事なのは、

・「自分の地域も出るかもしれない」と思っておくこと

・「他人事ではない」という危機感を持つこと

山と街の距離が近くなっている今、私たち一人ひとりの行動と意識が、未来の被害を防ぐ鍵になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました