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パールを買うならミキモト VS タサキどっち?接客の違いをプロがレビュー解説!

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この記事では、パールを買うならミキモトとタサキはどちらがいいか?接客の違いを解説します。

宝石鑑定士26年のプロが実際に両店の接客を受けレビューします。

ミキモトと田崎の接客をプロ目線でレビュー解説

パールを購入するとき「ミキモトとタサキのパールはどちらがいいですか?」や「真珠を選ぶときに何を基準にしたらいいのかわからない。」と質問されます。

パールは他のジュエリーに比べて評価基準があいまいで、良しあしを見分けるのは一般の人にとって難しいです。

何を基準に選んだらいいのか?わかりにくいからこそ現場での接客が決め手になります。

代表的なパールブランドのミキモトとタサキは接客において違いがあります。

「娘の20歳のお祝いに白い丸いパールを選ぶ」という設定で接客を受けました。私が注目したのは以下の5点です。

接客スペースの雰囲気

高価な商品をじっくり検討する場所なので、緊張せずゆっくりと商品が見られるか?をチェックします。

真珠を見るには自然の光のもとが一番きれいに見えるので、接客スペースの場所もチェックします。

担当者の雰囲気

知識や接客の流れはもとより担当者の佇まいもチェックします。

白くて丸いパールのネックレスのように商品の差がわかりにくいものほど接客の質が問われます。

商品知識、言葉遣い、本当に似合うものの提案の仕方をみます。

パールの評価基準である「巻き」「テリ」「キズ」「色」についてどのように説明するか?

「巻き」とはパールの輝きを成す真珠層のことを指します。

巻きが厚いものは光をあてると虹のような光沢がでます。「テリ」とは表面のつややかさを指します。

「キズ」とは養殖過程でできるへこみのことを指します。

なければないほど良しとされますが、真珠は自然の産物なので個性としてみます。

「色」は白っぽいものからピンクの強いもの、黄色がはいったもの様々です。

完璧な真珠はないので、これらの要素を欠点としてではなく個性として説明できるかがカギになります。

試着のスムーズさ

実際に試着するときの振る舞いを見ます。試着でもたつくと慣れてない印象になり、商品の説明も慣れていないのかな?と思うことがあります。

販売員との距離が近くなるので、不快感がないかをみます。

一番やってはいけないのは、顔の真ん前を商品が通ることです。一般的にお客が座りその後ろに販売員が立ちネックレスをつけます。

クラスプと呼ばれる接続部分をはずして首元から顔にかからないように試着します。

同時に販売員の体臭や口臭がないか、香水が強くないか?も感じ取ります。指先がキレイであることも大事なポイントです。

試着したら鏡で確認します。鏡の中央にお客の顔が収まっているか?もみます。

購入決定までどのように促すか?

納得いく商品に出会うには、お金の話も必要です。値段ではなく、買い手の表情をみながらどの商品が適切か?をプロとして見極める必要があります。

実はこの点が苦手な販売員も多くいて、商品購入まで促せない場合もあります。

押し付けることなく購買体験そのものも楽しい経験にできてこそプロの販売員です。

ミキモトの接客は丁寧でエレガント

今回の目的の白いパール売り場は4階です。

新店舗になる前の旧店舗では1階にネックレスや指輪などが一通り並べてあり、ふらりと立ち寄れる感じでしたが新店舗になってからは、「ネックレスを探している」といったはっきりとした目的がないと入りずらい雰囲気です。

ミキモトの店内は白と木目の品のあるインテリアです。接客はすべて社員で年代も30代から60代後半でした。男性もいます。

ショーケースは自由に見て回れてすぐに声をかけられることはありません。

すこし離れた位置から「要望があればすぐに対応します」という雰囲気です。

私が白の丸のネックレスがあるショーケースをじっとのぞき込んだり、きょろきょろしていると

店員
店員

大変お待たせいたしました。何かお探しですか?

と様子を見て60代前半の女性が応対しました。見るからに大ベテランで、言葉遣いがとても丁寧。「~でございます。」と敬うような接客が印象的でした。

私が

客

娘の20歳のお祝いに白い丸いパールを見せていただきたいのですが。

と伝えると

店員
店員

おめでとうございます。どのようなネックレスをお探しですか?

と聞かれました。先に用途を聞かれると話やすくなるので、好印象でした。

どのような場所でどのくらいの頻度で使うか?によって提案する内容が変わってくるからです。

私は

客

背丈は私と同じくらいで、体型も似ています。娘はまだ若いので、大きすぎない7mmから8mmくらいのネックレスを見せていただけますか?

と言いました。私は真珠の大きさがわかっているので最初から大きさを指定しましたが、わからない場合は年齢、背丈、体型を伝えると似合いそうなものを見せてくれます。

販売員はバックヤードから7mm、7.5mm、8mmの3本のネックレスをトレイに置いて持ってきました。

セキュリティを考慮し、検討しやすい本数として3本を提案するのは王道です。

パールを見るときは自然の光がベストです。ミキモトの接客スペースは自然光がふんだんに差し込む窓の横にあります。テーブルに座り説明を聞きました。

トレイに並んだ3本は白が基調でした。ミキモトは白基調の品物がブランドとしての特徴です。

私はプロなので一目見てどれが巻きの厚いものか?はわかりますが、あえて

客

品質としてはどれが一番いいですか?

と聞きました。

販売員は

店員
店員

巻の厚いものは珠の輪郭がはっきりしています。3本と見比べてみてください。

と説明がありました。トレイに並んだ3本はどれも素晴らしい品物でしたが、その中でも輪郭のはっきりさを頭においてみるとよくわかりました。

もしわからない場合は「違いがよくわかりません」と伝えれば、さらに説明があります。

表面のキズの具合もあるものとないものを比べるとわかります。キズというとあたかも良くない点に聞こえそうですが、販売員は

店員
店員

キズはえくぼとも申しまして、自然にできるものですの個性としてとしてご覧ください。お手にとってご覧いただきますととても距離が近いのでここにキズがあるとわかりますが、実際にお首元ですとキズはわからなくなります。

と丁寧に説明がありました。

テリに関しても3本を並べてみるとどれがテリが強いのかすぐわかりました。説明がなくても一般の方でもわかります。

娘のネックレス設定ですが、本人は居ないので私が試着しました。

3本をすべて試着します。私は座ったままで販売員が後ろに回り、顔の前をネックレスがかからないように丁寧に着けました。

3本のそれぞれの印象の説明も十分で、娘だったらこの1本かなというところに着地しました。

最後は値段の検討になります。説明がきちんとあって試着していると一般の方でも一番いいものに目が行きます。

そこから予算感を聞いてもし一番いいものに手が届かない場合、予算内のものの良さを説明されます。

ミキモトには2024年1月現在で白で丸のパールの在庫がほとんどなく、店内にあるもので検討せざるを得ない状況でした。

ただ品数が少なくても、丁寧な接客と確かな品質でどれを購入しても間違いないと判断しました。プロの私が受けても過不足のない説明と丁寧な言葉づかいと接客の流れでした。

ミキモトの社員教育のレベル、経験の高さを感じました。品質の説明だけでなく、冠婚葬祭のしきたりやマナーについても詳しくアドバイスがありそうでした。

タサキの接客は親しみやすい

店内にはいると30代後半の女性が立っていて必要な商品まで案内してくれます。田崎真珠はミキモトとは店内の作りが違っていて、入り口から真っすぐ進む両サイドにショーケースが並んでいます。

商品数はかなり多めで、ふらっと入っても十分に見られます。

各ショーケースには社員の人が立っていてすぐに

販売員
販売員

気になるものがございましたら、おっしゃってください

と声がかかります。30代から40代後半でメイクもばっちりの社員の印象です。店内は白と黒のスタイリッシュなイメージです。

ショーケースを見ながら歩いていると

販売員
販売員

何かお探しですか?

と声がかかったので、

客

娘の20歳のお祝いに白い丸いパールを送りたいのですが。

と伝えると専門の売り場の3階に案内がありました。

3階はかなり落ち着いた雰囲気で他のお客もいなくて、広い店内を貸し切り状態でした。座るとすぐにパックに入ったお水を出してくれました。

宝石店の店内はライトをふんだんに使っているのと、小さな品物を集中してみるので喉が渇きます。水を出してくれて落ち着いて品物を見られると思いました。

40代後半の勤続25年の女性の接客を受けました。態度や言葉遣いは親しみやす印象です。

私は

客

娘は私と同じくらいの身長なのであまり大きいサイズでなくていいと思うのですが、いくつか見せていただけますか?

と聞いたところ、7mm、7.5mm、8mmのネックレス3本をトレイに乗せてもってきました。やはり3本は王道です。

ミキモトと大きく違っていたのは、商品を見る前にパールの評価の説明を聞きました。

とてもいいシステムだなと感じたのは、色の違い、テリの違い、大きさの違い、キズの有り無しをサンプルとして取り揃えていたことです。

真珠のことが全く分からない人でもこのサンプルがあれば、違いが一目瞭然です。

タサキの接客スペースには自然光が入らないので限りなく自然光に近いライトの元で見ます。

タサキはピンクがかったパールがブランドカラーです。トレーに用意された3本もピンクが強かったです。

タサキでは色の違いについて質問しました。私は

客

色の違いはなぜできますか?

と聞くと

販売員
販売員

真珠は自然がつくるもので、色を指定してつくることはできません。貝を開けてみないとわからないのです。

 

と。これは正解です。タサキのパールにピンク味が多いのはタサキのブランドカラーで買い付けのときにピンク味の強いものを選んでいるからです。

キズやテリについてもパールの評価のサンプルを元に説明があったので、わかりやすかったです。

試着もスムーズでした。販売員が顔にかからないように丁寧に着けてくれました。

クラスプの使い方もきちんと説明があり、自分で着けてはずせたので購入後も心配なく装着できそうでした。

田崎真珠で良かったのは、販売員が装着して他人の目で私が見られたことです。客観的にみることで大きさや輝きを冷静に判断できました。

購入決定までの流れはミキモトと違っていました。田崎には在庫が少ない様子はなく、予算に応じて品物を用意できると言っていました。

もしもその場で予算と内容が合わなければ、要望を伝えて後日改めて来店する予約をします。

パールのピアス(イヤリング)はミキモトVS田崎どっち?

今回の接客ではピアス(イヤリング)の試着はしませんでした。私の経験を踏まえて選び方のポイントを書きます。

ネックレスに合わせる場合は珠合わせといって同じような色味のパールを見ます。一般的にはネックレスより0.5mm以上大きいものがバランスがいいとされています。

ピアスにするときとイヤリングでは金具の具合で大きさの見え方が少し変わるので、注意が必要です。

店員に言えば大きさ違いのものを3パターンくらい用意してくれます。ネックレスに合わせてしっくりくるものにすると良いです。

もしも、ピアス(イヤリング)だけでカジュアルに着ける予定があれば1~2mm大き目のものがいいです。

単体で着ける場合は、小さい方がかしこまった印象に、大きい方がカジュアルな印象になります。

結論:パールを買うならミキモト、タサキどっち?

ミキモトもタサキもどちらも素晴らしいブランドで品質に差はありません。同じあこや貝で養殖され、養殖過程も同じです。

産地もミキモトや田崎真珠だけが特別に持っている養殖場や特別な阿古屋貝はないからです。

真珠の品質は「巻き(真珠層の厚さ)」「テリ(表面の輝き)」「キズ(表面のへこみ)」「色(白、黄色、ピンクなど)」で評価されます。

真珠の色は白、黄色、グレーとあり養殖中の分泌物の量によって変わります。白を作ろうと思ってもグレーができることもあります。

自然の産物だからこそ品質がいいものは高値で取引されます。

真珠の養殖は主に長崎、宇和島、伊勢で養殖されています。1月や2月に浜揚げされた各地の真珠は入札会という競り市のような場所に一同に集められます。そこで各メーカーが買い付けを行います。

ミキモトと田崎は入札会でも「巻きがあつく」「テリがよく」「キズが少ない」トップグレードのものを買い付けます。差があるとしたら好みです。

見た目で分かりやすいのは色です。各メーカーは統一性を持たせるためにも好みの色を決めています。

真珠は自然が作り出すものなので色も様々です。同じ白いパールでも白が強いもの、黄色みが強いもの、ピンクがかったものなどです。

ミキモトは白く上品な感じの色を好みます。とくに珠の中心がかえるのたまごのように黒っぽくぎゅっとしているものを選びます。

一方、タサキはピンク味が強いものを買い付けます。珠の輪郭がはっきりと際立っているものを好みます。

清楚で上品なイメージと接客を求めるならミキモト。ピンク味が強く若々しいイメージとわかりやすい説明を求めるなら田崎。

どちらにしてもパールは自然の産物なので、全く同じグレードのものを比較することはできません。

2つのブランドを周るなら先に田崎に行くことをおススメします。サンプルを見ながら説明を聞くとパールの知識が増え、購入時の参考になります。

最終的には試着をたくさんして、店舗や接客の様子も加味して決めるといいです。

 

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