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プレゼントでもらったジュエリーが微妙…どうするのが正解?プロが解説

プレゼントでもらったジュエリーが微妙…どうするのが正解?プロが解説ジュエリー

私自身、ジュエリーをプレゼントでもらった経験が何度かありますが、「嬉しいけど、正直ちょっと使いにくいな…」と感じたことが何度もありました。

また、宝石鑑定士として20年以上、実際にお客様から「もらったけど困っている」「どう扱えばいいか分からない」というご相談をたくさん受けてきました。

この記事では、私自身やお客様のリアルな体験談を交えながら、「プレゼントでもらったジュエリーが微妙だった時、どうするのが正解か?」を本音で解説します。

プレゼントでもらったジュエリーが微妙だったエピソード3つ

実際にお客様から相談されたエピソードを紹介します。

ケース①:「婚約指輪に見えない…」30代女性Aさんのリアルな悩み

以前、友人である30代のAさんから「彼からもらった婚約指輪がどうしても自分のイメージと違う」とご相談を受けました。実際に見せてもらうと、重厚なサファイアのリング。Aさんは「本当は細身のプラチナにダイヤのシンプルな指輪に憧れていたんです」と打ち明けてくれました。

重厚なサファイアリング

重厚なサファイアリング

彼女は勇気を出して彼に正直な気持ちを伝え、最終的に二人で新しくダイヤリングを選び直したそうです。「今はふたりで作った指輪として大切にしています」と笑顔で話してくれました。

私の実体験でも、サプライズよりも納得して選べることが長く愛せる秘訣だと感じています。

プロから一言:私自身も、婚約指輪を選ぶカップルを何組も見てきましたが、「一緒に選んだ指輪は、何年経っても大切にされている」と感じます。サプライズも素敵ですが、二人で話し合うことで本当に納得できる一本に出会えることが多いです。

ケース②:「高そうだけど、つける勇気がない」40代主婦の本音

近所に住む40代の主婦Bさん。夫からの誕生日プレゼントとして、立派な18金のダイヤモンドリングをもらったそうです。

立派なダイヤのリング

立派なダイヤのリング

「高級感があって、夫の気持ちも嬉しかった。でも…正直、日常生活でどう使えばいいのか分からなくて。」彼女の毎日は、子育て・家事・パートと実用重視。Tシャツに合わせるには重すぎるし、目立ちすぎて気恥ずかしい。結局、数年間は箱から出さずじまいだったそうです。

そんなBさんに私が提案したのは、ネックレスへの再構築でした。チェーンを短くし、ペンダントトップは小ぶりに加工して、日常使いできる形にかえました。「カジュアルな服にも合わせられるようになって、今では子どもとのお出かけにもつけて行けます!」と安心されていました。

プロから一言: 私も大事にしすぎてあまり出番のないジュエリーがいくつかあります。高価なまま使わないより、リフォームやほかのジュエリーを組み合わせてカジュアルダウンさせることで「今の自分に合う形に変える」ことが有効です。

ケース③:「趣味じゃない…でも捨てられない」Z世代女子の葛藤

20代のCさんは、母から卒業祝いにアコヤ真珠のネックレスをもらいました。「正直、普段はストリート系のファッションが好きなので、真珠は全然使わない」と話してくれました。

あこや真珠のネックレス

あこや真珠のネックレス

ところが、友人の結婚式や入社式などここぞという場面で急に必要になり、「持っててよかった!」と感じたそうです。

私も実は、学生時代に母にもらったパールネックレスを長年使わずにいましたが、社会人になってから急に出番が増えた経験があります。

プロから一言:親からジュエリーをもらうと「全然好みじゃない」「使うときがない」と敬遠しがちですが、ジュエリーの価値は、時間が経ってから気づくことも多いのです。

特に社会人になって出かける場面が変わってくると必要になることが増えるので、毛嫌いせず大切に保管しておきましょう。

そもそも、ジュエリーの価値って何?

ジュエリーの価値は、素材やブランドだけで決まるものではありません。

私がこれまで鑑定してきた中で、金額的には大きな価値がなくても「祖母が大切にしていた」「思い出が詰まっている」など、持ち主にとってはかけがえのない宝物になっているケースを何度も見てきました。

大切なジュエリー

大切なジュエリー

実際、私自身のジュエリーヒストリーを振り返ってみても、母が若いころにずっと使っていたリングをもらったことで、離れていてもリングを着けると母に自然と想いを馳せます。

昔付き合っていた人からもらったルビーのリングは、着けるたびに楽しかった日々を思い出します。初めて自分で買ったバロックパールのネックレスはほぼ毎日着けていて、原価償却はとっくに済ませたほどです。

どのジュエリーにもかけがえのない思い出が詰まっていて、それこそがジュエリーの本当に価値だと実感します。

プロ推奨!プレゼントジュエリーとの向き合い方5選

お客様からプレゼントジュエリーの扱いに困った相談をいただいた時は、プロとして以下のようにお答えしています。

①正直に気持ちを伝えてみる
私自身も、もらったジュエリーがどうしても使いにくいときは、思い切って「こういうデザインならもっと使いやすいかも」と家族に相談したことがあります。意外と相手も「そうだったんだ」と納得してくれるものです。

②リメイクで新しい命を吹き込む
祖母の指輪をペンダントに作り替えたことで、普段使いできるようになり、毎日身につけられるようになりました。お客様にも「リメイクして良かった」と言われることが多いです。

③鑑定で本当の価値を知る
お客様の中には「使わないから捨てようか」と持ち込まれる方もいますが、鑑定してみると意外な価値があることも。まずは専門家に相談してみてください。

④一時保管して様子を見る
私も「今は使わないけど、いつか役立つかも」と思って保管していたジュエリーが、数年後に大活躍した経験があります。無理に決断せず、気持ちが整理できるまで保管するのも一つの方法です。

⑤必要な人に譲る・手放す
どうしても使わない場合は、リユースや買取も検討しましょう。私は「思い出として写真だけ残し、現物は次の方へ」という選択をしたこともあります。罪悪感よりも「感謝」の気持ちで送り出すのが大切です。

よくあるご相談 Q&A

よくいただくご質問にお答えします。

Q1:リメイクって費用が高いですか?

A1:私が実際にペンダントトップを作り替えたときは、チェーンの調整だけなら3,000円ほどでできました。一方、枠ごと新しく作り直したときは10万円近くかかったことも。まずはお店で見積もりを取ってみるのが一番安心です。

リフォームの相談

リフォームの相談

Q2:もらったジュエリーを売るのは失礼になりますか?

A:気持ちの整理ができていれば、決して失礼ではありません。私もお客様から再販の相談を受けることがよくあります。罪悪感を抱える方は多いですが、「使わないまま眠らせる」より、「必要な人に受け継いでもらう」ことは立派な選択です。

再販も一つの方法

再販も一つの方法

大切に思い出を胸にしまい、写真に残したり、石だけを記念に手元に残すという方法もあります。

Q3:ジュエリーを処分するとき、捨ててはいけませんか?

A:基本的に捨てないでください。ジュエリーに捨てる部分はありません。たとえデザインが古くても、金やプラチナ、天然石には資源としての価値が残っています。

素材を分析して別の素材にあてます

素材を分析して別の素材にあてます

変色や破損があっても、素材を生かせる可能性があるため、まずは宝石店や鑑定士に相談しましょう。

Q4:鑑定をお願いするなら、どこに持っていけばいいですか?

A:宝石専門店や百貨店内の鑑定コーナー、GIA認定の鑑定士がいる店舗が安心です。あまり知られていないのですが、一般の方が専門の鑑定機関に直接持ち込むことも可能です。私のおすすめは下記の2つの機関です。

GIAhttps://www.gia.edu/JP/how-to-submit-a-gem
CGLhttps://www.cgl.co.jp/

無料鑑定をうたう買取業者の中には、しつこい勧誘をしてくるケースもあるため、事前に口コミや実績を調べてから依頼するのが安全です。郵送での鑑定サービスもありますが、セキュリティの問題もあり、初めての方には対面での相談をおすすめします。

Q5:リメイクか手放すか迷った場合、どう判断すれば?

A:私は「まずは見積もりをとってみましょう。」とお伝えします。購買金額よりもはるかに高い加工費がかかることもよくあります。特に近年の地金の高騰の影響でリメイクせずに地金の下取りだけでもかなりの金額になることもあります。

リメイクか迷ったらまずは見積もりをとりましょう

リメイクか迷ったらまずは見積もりをとりましょう

または、思い出が深い場合は、きれいに磨きなおして、そのまま保存するのもありです。きれいに磨きなおすだけで持ってるだけで心地いいと感じることがあります。

まとめ:ジュエリーはその後の関係性で価値が決まる

ジュエリーは、もらった瞬間の嬉しさだけでなく、その後どう付き合うかで本当の価値が決まると私は思います。私自身も、「使い道がない」と思っていたジュエリーが、リメイクで生まれ変わり、今では毎日身につけているものもあります。

ぜひ、あなたにとって心地よい形でジュエリーと向き合い、自分だけの価値を見つけてください。

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