ジュエリーを買う理由として、20代、30代のころは「人にどう見られるか」が主で「モテたい」「褒められたい」「SNSにアップして反応がほしい」からなど、流行りのブランドを追いかけて、まわりの目が優先する方が多いです。
けれど、40代に入ると、ジュエリーを自己投資として選ぶが増えてきます。
この記事では、装飾品としてのジュエリーだけではない楽しみ方をお伝えします。
40代の女性たちの賢いジュエリーの買い方エピソード
長年の現場経験から、買い方が変わったエピソードを紹介します。
■ケース①:「自分におかえり」と言いたくて買ったピアス(42歳・経営者/女性)
都内でパーソナルジムを経営している42歳のTさん。お仕事柄、常に人前に出る立場ですが、意外にも私服ではほとんどジュエリーを身につけないタイプでした。
「華美に見えるのが怖い」「目立ちすぎたくない」と抑えていたそうです。
そんな彼女が、ある日アメシストのネックレスに出会いました。
「最初はこの色、似合わないかもと思ったんです。でも試着したら、すごく落ち着いて。不思議なくらい自然だったんです。」と話してくださいました。
大粒だけどカットが控えめ。色も深く、派手さはありません。
「つけてると、自分の感覚がちゃんと戻ってくるような感じがして。これはもう、おかえりって言ってあげたかった」
■ケース②:過去の自分に別れを告げる「整理と再出発のジュエリー」(47歳・公務員/女性)
地方都市で働く47歳の公務員のWさん。子育てが一段落し、再び自分の時間を持てるようになったタイミングで相談に来られました。
「ふとジュエリーボックスを開いたとき、20代のころに買ったアイテムがまったくしっくりこなくて」と話してくださいました。
中には、ピンクのハート、ラインストーン、細くて華奢すぎるリングが並んでいます。「かわいいけど、今の自分じゃない」と感じたそうです。
その後、思い切って何点かを手放し、代わりに選んだのが、しっかりと重みのあるゴールドのバングル。
「これからは薄く見せるんじゃなくて、ちゃんと在る自分でいたいと思った」と笑顔で話してくださいました。
■ケース③:「自分で選ぶ」に込めた責任と自由(45歳・外資系企業マネージャー/女性)
外資系企業でマネージャー職を務める45歳のKさん。バリバリのキャリアウーマンで、日々高いプレッシャーと向き合っています。
「若い頃は、誕生日や記念日にパートナーに買ってもらうのが理想だったんです。でも、今は自分の人生に責任を持っている自分に投資したいと思うようになった」
彼女が選んだのは、ブランドの限定コレクションの中でも最もシンプルなルビーのリング。
「買うとき、店員さんにご自身用ですか?って聞かれて、はい、と言えたのがなんだか嬉しくて」と嬉しそうに話してくださいました。
贈られるより、自分で決める。その行為そのものが、彼女にとっての成熟した自己表現だったのです。
40代女性にすすめたい「自己投資ジュエリー」の選び方5選
40代以降、ジュエリーは「飾る」ものではなく、「深める」ものに変わっていきます。
・感情と身体を一致させる
・未来に対する誓いになる
それは自己啓発でも、高価な買い物でもありません。
自分に誠実でいたいという静かな願いを形にしたもの。それが自己投資ジュエリーです。
ここで、40代の自己投資としてのジュエリーの選び方をご紹介します。
① 一目惚れした石を信じる
ジュエリー選びにおいて「理由はわからないけど惹かれる」と感じた石こそ、今の自分に必要なものかもしれません。
直感的な好みには、言語化できない心の声が反映されていることがよくあります。
「なんとなく惹かれる」には理由があるのです。理屈ではなく、最初のときめきを信じてみてください。
② 好きな色ではなく「肌になじむ色」を選ぶ
自分が好きな色と、自分に似合う色は必ずしも一致しません。
40代からは似合うという視点が自己肯定感に直結します。肌に自然になじむ色のジュエリーは、顔色を明るく見せ、全体の印象に調和をもたらします。
「落ち着いて見える」「健康的に見える」と言われる色を、ひとつ持っておくのがおすすめです。
③ 小さくても本物を
若い頃は大きさや派手さで選んでいた方も、40代以降は質を大切に。
小さくても本物の石や地金を使ったジュエリーは、控えめな中にも強い存在感があります。
それはまるで、静かに芯のある大人の魅力のよう。日常のふとした仕草の中で、さりげなく光る本物は、自信の源にもなります。
④ つけたときに呼吸が深くなるかをチェック
ジュエリーは視覚だけでなく、身体感覚とも深く関係しています。
試着したときに呼吸がふっと深くなったり、姿勢が自然に整ったりする感覚があれば、それは身体が「心地よい」と感じている証拠です。
逆に、どこかソワソワしたり、つけていることが気になる場合は、長く付き合うのが難しいかもしれません。
⑤ 未来の自分に「これを着けていたいか?」と聞いてみる
ジュエリーは今だけでなく、未来の自分とも付き合っていく存在です。
購入を迷ったときは「5年後、10年後もこれを身につけたいと思えるか?」と問いかけてみましょう。
人生の節目を共に歩めるかどうか。その視点で選んだジュエリーは、必ずあなたにとっての味方になってくれます。
まとめ|「誰かのために装う」から「私の軸を思い出す」へ
40代からのジュエリー選びは、過去の自分と和解しながら、未来の自分に手紙を書くようなものです。
「こう見られたい」ではなく、「こう在りたい」。
その願いに寄り添ってくれるものこそが、“本当の意味での自己投資ジュエリー”なのかもしれません。
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